COLUMN | 活かす
使っていない実家を、旅行で訪れる人に泊まってもらう「民泊」に使えないか。そう考えたときに先に知っておきたいのが、大阪の民泊の決まりがこの1年で大きく変わったことです。
このページでは、大東市をはじめ北河内の7市と東大阪市で、空き家を民泊に使うときに今どの道が残っているか、古い家ではどこで引っかかりやすいかを、大阪府や各市が公表している情報をもとに整理します。
今から空き家を民泊に使うなら、道は「住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)の届出」と「旅館業法の許可」の2つです。旅館業法の許可にはホテル・旅館や下宿などの種類もありますが、このページでは、そのうちの簡易宿所を取り上げます。
大阪で広く使われてきた「特区民泊」は、大東市・守口市・門真市・四條畷市などで新しい受付が終わっています。市ごとの状況は、このページの後半にまとめています。
大東市・守口市・門真市・四條畷市・交野市・東大阪市のように、民泊新法の届出先が大阪府になっている地域(大阪府の所管区域)を前提に、主な違いを並べます。寝屋川市・枚方市は民泊新法の届出の窓口が市になり、市によっては区域や期間を制限する条例が作られていることがあるため、それぞれの市にご確認ください。
| 民泊新法の届出 | 簡易宿所の許可 | |
|---|---|---|
| 泊められる日数 | 年間180日まで | 日数の上限なし |
| 住居専用地域 | 原則として営業できる(大阪府の所管区域では、区域や期間を制限する条例は作られていない) | 営業できない |
| 手続きの窓口 | 大阪府 環境衛生課(東大阪市も同じ) | 保健所(大東市・四條畷市・交野市は四條畷保健所、守口市・門真市は守口保健所、東大阪市は東大阪市保健所) |
| 消防 | 消防法令適合通知書の写しが要る | 消防法令適合通知書の写しが要る |
住宅宿泊事業法にもとづいて大阪府に届出をすると、年間180日を超えない範囲で、住宅に人を泊められます。旅館業法では住居専用地域で営業できませんが、民泊新法は住宅を活かす仕組みのため、原則として用途地域にかかわらず営業できます(都市計画法や建築基準法などで制限される地域はあります)。
ただし、民泊新法で人を泊められるのは、法律でいう「住宅」に当たる家だけです。観光庁の案内では、次の2つの条件をどちらも満たす必要があるとされています。
使っていない実家で関わるのは、③です。観光庁は③に当たる例として、相続で持っているが今は常に住んではおらず、将来住む予定の空き家や、別荘・セカンドハウスなどを挙げています。反対に、住むために使ったことが一度もない、民泊のための新築の投資用マンションは当たらないとしています。届出のときには、居住の条件を満たすことを示す書類も添えます。
家の持ち主がそこに住んでいない、いわゆる家主不在の形でおこなう場合は、国土交通大臣の登録を受けた住宅宿泊管理業者に、家の管理を委託しなければなりません。
届出には、消防法令適合通知書の写しと、近隣の住民に事業の内容を説明した書類なども必要です。消防法令適合通知書は、家のある地域を受け持つ消防署に交付を申請します。
なお、国は2026年7月、自治体が条例で民泊新法の営業日数を事実上ゼロにすることなどについて、地方自治法にもとづく助言を出しています。大阪府が今後どうするかは分かっていないため、始める前に大阪府の案内を確かめておくことが大切です。
旅館業法の簡易宿所の許可を取れば、日数の上限なく営業できます。大東市・守口市・門真市・四條畷市・交野市では大阪府(家のある地域の保健所)が許可を出し、申請の手数料は22,000円です。東大阪市は、東大阪市保健所の環境薬務課に事前に相談するよう案内しています。
大阪府の要領では、玄関帳場(フロント)を置かない場合の代わりの体制として、ビデオカメラなどで宿泊者の本人確認や出入りを確かめること、鍵の受け渡しを適切におこなうこと、宿泊者の緊急時に通常おおむね10分程度で駆けつけられる体制を整えることなどを定めています。
客室の広さは、宿泊者を10人未満とする場合、3.3平方メートルに宿泊者の数を掛けた面積以上が必要です(旅館業法施行令)。
特に簡易宿所の道では、古い家ほど次の点で止まることがあります。
空き家を民泊に使えるかを確かめるときは、次の順番で進めると無駄が少なくなります。
主な窓口は次のとおりです。
大阪では、国家戦略特区の仕組みを使った「特区民泊」が広く使われてきました。しかし、大阪府が受け持つ市町村のうち、大東市・守口市・門真市・四條畷市を含む29市町村では、2026年5月29日で新しい申請の受付が終わりました。5月30日以降は申請できません。すでに認定を受けている施設は、これまでどおり営業できます。
北河内のほかの市では、寝屋川市が2025年11月28日に新しい認定の受付を終えています。交野市は、もともと特区民泊を実施していません。東大阪市の案内では、民泊を始めるには旅館業法の許可を取るか、住宅宿泊事業法の届出をするかのどちらかとされています。枚方市の扱いは、市の窓口でご確認ください。
確かめていくと、用途地域や検査済証、消防の設備で先に進めない古い家もあります。その場合は、貸す・売る・しばらく置いておく、のどれが合うかをあらためて考えることになります。考え方は「空き家は貸すべきか売るべきか」にまとめています。
代表の中芝の本業は、内装の施工です。傷んだ家を直す仕事を続けるうちに、「直せば住めるのに」と思う家がこの街にたくさんあり、空き家になってしまっていることを知って、アキヤムスブを始めました。自社で施工も行っているため、傷んだ状態の家でも直せるかをその場で判断できます。民泊に使う・貸す・売るのどれを考えるときも、その見立てをご相談にお使いください。そのままの状態での買取のご相談もお受けしています。立ち会いなしでのご相談も可能です。